一浪京大生が見たもの

現役時代は全模試E判定不合格の受験生が、1年の浪人で全模試A判定京大合格に辿り着いて見えたものとは。

受験の通念に疑問を投げかける

大学受験に関しては様々な講師や受験で「逆転」とか「成功」した先輩が、書籍やインターネット上で独自の成績アップのための方法論を展開しています。そんな中でも比較的よく言われるのが


「基礎」を大切にする


というものです。これは受験勉強のみならず何か新しいことを身に着けようとするときにも大切であることと考えられます。
早速ですが疑問を投げかけてみたいと思います。


受験勉強に置ける「基礎」って何でしょうか?


言葉というものには定義が必要であり、範囲が限定されればより具体的な定義が可能になります。
ああ、基礎が大事なのか、自分が簡単で基本的だなと思うことをしっかり理解していればいいんだな。
そんな風に現役時代の自分は考えていました。しかし、これは曖昧過ぎました。結果として「何が基礎なのか」ということも分からず、足元をすくわれたという気さえもせず、点数を取ることができずに終わってしまったように思います。
その後の浪人生活の中でもう一度基本的な事項から徹底的に見直し復習していった結果分かったことは、基礎というものは問題に立ち向かうための自分の武器のようなものであるということです。入試問題というのは自分の力で解いていかなければならないものですが、その際にどれだけの武器、すなわち基礎力を持ち合わせているかでアプローチの仕方が大きく変わってきます。


つまり、基本的な基礎的な問題の解き方を知っているという事実が基礎ができていることそのものの同義であるというわけではなくむしろ、受験に立ち向かう中で、道端に落ちている簡単な問題からエッセンスを抜き出し、次は自分自身がそれを武器として能動的に使っていける状態にまで磨き上げる、それができて初めて基礎が大事にできた状態であると言えるのではないかと思うのです。


ではある問題がその、武器になりうる問題や事項であるかどうかを判断するためには、先人、すなわち受験のエキスパートである塾講師の出版している参考書であるとか、学校の先生の話にその根拠を求めればよいのではないかと思いますし、参考書や先生の話をそのように利用することはより効果的な使い方の一つではないかと考えています。


基礎が大切なのはもちろんそうですが、基礎とは何なのか基礎を大切にするとはどういうことなのかを知ることのほうがより大切なのではないでしょうか。